バガン遺跡群は、徒歩ではとても回れないくらい広大な範囲に、見所のスポットが散らばっている。
なので、絶対に乗り物が必要。
でも、バガンの町は、観光客目当ての宿やレストランを除けば、50年ぐらい前から時が止まっているような田舎。
ツアーバスのような現代的なものは、あまり見かけない。
馬車とレンタサイクルが、ここでの2大勢力だった。
私は、ひとりでサイクリングは心細い気がしたので、馬車を一日チャーター。
砂ぼこり舞う荒れ地に馬車って、なんか旅情あふれる感じで素敵だし♪♪
馬車の運転手さん(と呼んで良いのか?) は、いつもニコニコと微笑んでいて、とても優しい感じの若い男性。
でも、あまり英語が話せないようで、遺跡についての詳しい情報がほとんど聞き出せず、ちょっぴり残念。
馬車の運転手さんの判断で、おすすめの寺院や仏塔を、次々と訪問。
有名なアーナンダー寺院をはじめ、全部で10箇所ほどの寺院・仏塔を訪れた。
馬車の座席はフカフカのふとんが敷いてあって、足を伸ばして座れるので楽チン。
パカパカいう足音と吹き抜ける爽やかな風に、道中、気持ちがよくなって何度も眠りそうになった。
こんなに素敵な馬車なのに、欧米から来た旅行者たちの中には、絶対馬車は使わないって主張している人たちがいた。
理由は、「馬がかわいそうだから」ってことらしい。
彼らはみんな、レンタサイクルを利用していた。
私は、馬車の馬がかわいそうっていう考え方は、正直言って考えつかなかった……
仮に考えついたとしても、ここでしか出来ない経験だし、ためらわず乗っていただろうと思う。
馬が本当にかわいそうなのかどうか、私には判断がつかなかったし。
それに、バガンの人々は、観光客を喜ばせるために馬車ツアーを思いついたわけではない気がする。
ここには、自家用車に乗っている人は、ほとんどいない。
牛や馬、または人力を使って荷物を運搬するのが普通。
馬車っていうのは、ここの人たちにとって、今も有用な交通・運搬手段なんだと思う。
要は、馬車は彼らの生活の一部であり、文化であると思うので、私は尊重して積極的に利用したいと思うんだけど〜〜(´Д` )
考え方は、人それぞれだなーとつくづく思う。