ミャンマー土着信仰の山で、人生最悪(?)の苦行を積む![ミャンマー・ポッパ山]

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バガンで滞在した宿で、しきりに勧められたのが、謎の山「ポッパ山」へのツアー。

私は、事前にバガン遺跡のことしか調べてこなかったので、それが一体何なのかピンと来なかったけど、あまりに勧めてくるので、とりあえず行ってみることにした。

ポッパ山は、滞在した宿から車で1時間ぐらいのところにあった。
中心には、まるでギリシアのメテオラみたいに、切り立った山の頂上に作られた寺院がある。
ツアーのメインは、どうやらこの寺院らしい。

寺院の名前はタウン・カラットとといい、標高は700m以上。
遠くから見たときにのファンタジーな佇まいに、思わずワクワク。
そのときは、まさかこれから、この旅最悪の苦難に遭おうとは、思ってもみなかった。

ツアー参加者は、寺院の入り口で車を降り、頂上へと向かう参道を徒歩で上る。
参道は、わりときれいに整備された屋根付きの階段が続き、いま調べたら全部で880段あるらしい。
金比羅山よりは少ないけど、それでも長い道のりだ。
でも、途中お土産屋さんがあったり、見晴らしの良いポイントが何箇所もあったりするので、飽きることは無い。

ただ、とても大きな問題があった。

参道周辺には、ものすごい数のサルがいる。
サルたちは、参道を覆う雨よけの屋根や、階段の手すりを、自由に飛び回る。
そして、階段や通路に無数のウンコを落とす。

ウンコは、本当に、階段1段につき1〜2個は必ず落ちていた。
ちなみに階段の幅は、人ふたり分ほどの狭さ。すべて避けて歩くのは至難の技。

そして、ミャンマーの風習で、寺院の敷地内は必ず裸足で歩かないといけない
参拝客はみんな一生懸命よけながら階段を登るけど、どう見ても、多くの人が素足で踏んで被害を広げている。
時々、階段を拭き掃除している人がいたけど、それもどう見ても、床にまんべんなく伸ばしているだけ。

靴は入り口で預けなければいけないので、どうあがいても、長い階段を上るあいだ中、ひたすら素足でサルのウンコを踏み続けなくてはならない……
なんという、恐ろしい苦行!!

最悪なことに、この日は雨だったので、タイル貼りの床はとても滑りやすくなっていた。
「こんなところでコケたら最悪だよな〜」とか思っていたら、案の定やってしまった、ツルンと滑って尻もち!
ジーンズのお尻と手のひらを、思いっきり床についてしまった。
……あぁぁぁ(ノД`)

そして、こんな大変な思いをしてまで登ったのに、頂上からの景色は、いたってフツー。
不思議な神様像がたくさんあったけど、そのときは、この山について何も調べていなかったので、それらの神様が一体なんなのか良く分からず、あまり楽しめなかった。
山を遠目から見ているだけだったら、すごくカッコ良かったのに。

さらに、下山した後は、手や足を洗う場所がどこにもない。公共のトイレすら無い。
汚れた足を洗うことができないまま、靴下をはくときの悲しさといったら……(涙)

と、散々なツアーだったけど、参加して良かったことが、いくつかあった。

ひとつは、旅の仲間ができたということ。
同じツアーには、8人ぐらいの、いろんな国からの旅行者が参加していたんだけど、この困難な状況の中で、いつしかメンバー間に団結心が生まれていた。
ひとりで一生懸命うんこ階段を登る私に、彼らは通りすがりに声をかけてくれ、転倒したときも助けてくれた。

ミャンマー旅行中は、ずっと一人だった私。
でも、このツアーに参加したおかげで、他の旅行者たちと仲良くなることができた。
その後の2日間は、彼らと一緒に飲みに行ったり、お寺を訪ねたり、楽しい思い出がいっぱいできた。

そしてもうひとつ良かったこと。
それは、この経験をしたおかげで、その後のタイでの生活において、たいていのことが普通に思えるようになったということ
汚いな〜、と思う場面に遭遇しても、「まあ、ポッパ山の寺院を上るよりマシだな」と割り切れるようになった。

神様仏様が、しかるべきときに、 しかるべき試練を与えてくれたんだな、と思う。感謝。

最後のおまけ[ポッパ山の土着信仰について]

寺院には、どう見ても普通のおじさん&おばさん風の、様々な神様像が祀られていた。
背後にはピカピカ点滅する電飾が施されていたりして、日本人の目には、ありがたさがあまり伝わらないユーモラスなものばかり。

あとで調べたら、この寺院は、ミャンマー土着信仰の「ナッ神」の総本山だったらしい。
「ナッ神」とは、非業の死を遂げた人々の霊が、神格化したものとのこと。
なので、ここで祀られている神様はそれぞれ、元は実在の人物。

ツアーを引率したドライバー兼ガイドのおじさん(宿のオーナーでもある)は、そういったことを何も説明してくれなかったのが、ちょっぴり残念。
私以外のツアー参加者も、みんな何も知らず、「これ一体なんなのよ」と、ツッコミを入れまくっていた。

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