出稼ぎミャンマー人たちの過酷な生活[タイ・プーケット]

プーケットは、いま続々とリゾート開発が進んでいて、ホテルやコンドミニアムの建設ラッシュ。
そういった建設現場で働く人々の中には、出稼ぎのミャンマー人が多いらしい。

朝の通勤時間帯、プーケットの町中でしゅっちゅう目にする、荷台にぎゅうぎゅう詰めにたくさんの人を乗せた大型トラック。
これは、そういった出稼ぎ労働者の人たちを、居住施設から建築現場へと運んでいるところらしい。

プーケットに来たばかりのころは、この光景に本当にビックリしていた。
「タイの人は、あんな風にトラックの荷台にいっぱい人を乗せて危ないね〜。日本だったら逮捕されるよ」
と、何気なくタイ人の友達に言ってみたら、友達は、
「あれはタイ人じゃないよ。みんなミャンマー人だよ」と、キッパリとした口調で返してきた。

『一緒にしないで』
っていう心の声が、伝わってきた。

どうもタイでは、タイより貧しいミャンマーの人々に対して、少し差別意識があるみたい。
どこの国でも、こういう感覚ってあるんだな。
こういうことに関しては、日本人は大きなこと言えない……

さて、先週のことだけど、そんな出稼ぎミャンマー人たちの現実が垣間見える、ちょっとした事件を目撃した。

語学学校で授業を終えて、同じクラスの生徒さんたちと、学校の入り口付近でおしゃべりをしていたときのこと。
突然、学校の横の細い裏道から、たくさんの人々が現れ、正面の道路を横断し、反対側にある林の中に続々と消えて行った。
林へと入って行く人々の行列は、どこまでも続く。
100人はいたのではと思う。みんなあわてている様子だった。

普段このあたりは、ほとんど人通りが無い場所。
なんで急にこんなに人が? 一体どこから?
一体何が起きているのかと思っていたら、語学学校の先生の一人が、
「学校の裏にある集落に住む、不法就労のミャンマー人だよ。警察が見回りにきて逃げているんじゃない?」
と教えてくれた。

しばらくすると、あとから追いかけて来たと思われる警察がひとり、林の中へ走って行った。
「やばい、警察来ちゃった! 早く逃げて〜!!」と先生たち。

どうやら、警察につかまってしまうと、3500バーツ(約12,000円)の罰金を払わないといけないらしい。
先生たちの話によると、彼らのお給料は、日給で150バーツ(約500円)ぐらい。
そんなに安いなんて……日々の生活費分を考えると、3500バーツも払えるはずがない。
捕まってしまったら、きっと強制送還だろう。

こういった出稼ぎ労働者たちの多くは、ほったて小屋のようなボロい集合住宅に住んでいる。
以前、朝の散歩中にそれらしき集落に迷い込んだときがあるんだけど、床は粗末な板張り、入り口には布カーテン。天井も板一枚で隙間だらけだった。
スコールが降ったら、眠ることもできないんじゃないだろうか。

そんな家で生活をしながら、過酷な労働に耐えて、さらに警察に捕まる心配をしないといけない。
本当に、崖っぷちの生活なんだな……

私の周りにいるタイ人たちは、日本人とさほど変わらない生活をしている、比較的裕福な人ばかり。
だから普段はあまり実感できないけど、やっぱりこういった過酷な暮らしをしている人たちも、たくさんいる。
これもタイの現実なんだなー、と思った。

人懐っこくて好奇心いっぱい、可愛らしいミャンマーの子供たち[ミャンマー・バガン]

bagan 2  人懐っこくて好奇心いっぱい、可愛らしいミャンマーの子供たち[ミャンマー・バガン]

散々な目に合った、ポッパ山のツアー。
でも、これに参加したおかげで、ニコールというドイツ人女性と親しくなった。
ツアーが終わって宿に戻ったあと、ニコールの案内で、ホテルから徒歩圏内にある、寺院の遺跡を訪ねることになった。

その遺跡は、住宅地に囲まれていて、観光客はなかなか気が付きにくい場所にある。
ニコールとおしゃべりをしながら、寺院を目指して路地を歩いていたとき。
いつからか、小学校高学年か中学生くらいの女の子がふたり、私たちの後をつけて来ていることに気がついた。

私たちが振り向くと、二人は満面の笑みを浮かべて、
「ミンガラバ! ミンガラバ!(=こんにちは) 」と駆け寄って来た。
私とニコールが「ミンガラバ」と返事をすると、キャーキャーと喜んだ。

女の子たちは、私たちを先導して、遺跡の中へ案内してくれた。
いつのまにか、友達らしき男の子たちも合流して、一緒に遺跡の中を探検。
「写真撮っても良いかな?」とカメラを見せると、またまた、歓声を上げた。

そして、遺跡のいろんな場所に立って、いろんな角度から写真撮影会。
言葉は全然通じないんだけど、子供たちはどの子もとても人懐っこく、 明るく元気で本当に可愛らしかった。

bagan 2  人懐っこくて好奇心いっぱい、可愛らしいミャンマーの子供たち[ミャンマー・バガン]

遺跡で遊んでいるうちに、すっかり暗くなって来たので、子供たちは「バイバーイ」と言いながら、バラバラの方向に帰って行った。
なんか、懐かしい感覚だなぁ〜。秘密基地みたいな場所で遊んで、暗くなってきたらバイバイ。
私もひさしぶりに、ちょっぴり子供の頃に戻ったような気持ちになった。

ニコールは、
「ミャンマーの人たちって、子供たちもそうだけど、みんな本当にフレンドリーよね。どこに行っても、こうやって声をかけてくれるじゃない?」と言った。

その言葉で気がついた。
そういえば、ニコールと二人で歩いていると、たしかに子供たちだけじゃなく、大人たちも好奇心の目を向けてくるし、たくさんの人たちが親しげに挨拶をしてくる。
私がひとりでいるときと、ミャンマー人たちの反応が全然違う。

そうか、ニコールのブロンドの髪と白い肌が、ミャンマーの人たちの興味を引いて、好感をもたれているんだな〜
一方の私は、道を歩いていても、あいさつされたり視線を投げかけられたりすることは、あまり無かった気がする。

たまに話しかけられても、「あなた、タイ人?ベトナム人?」とか言われたりするし。なんでやー!
そういえば、ポッパ山で、通りすがりに話しかけて来たおじさんから、
「あなた本当に日本人? 全然そう見えない。顔立ちも、肌の色も、体型まで、ミャンマー人そっくりだよ。」とか言われた。
自分ではどうなのか良く分からないけど、おじさんの言うことが本当なら、ミャンマーでは空気のように現地の風景に溶け込んでいたのかもしれない。

とにかく、ニコールと一緒にいてはじめて、フレンドリーで好奇心旺盛な、ミャンマーの人たちの違う一面を見ることができた。
多分、ニコールをはじめ白人の旅行者たちは、アジアのどこの国に行っても、こうして憧れの視線を向けられているんだろうな、と思う。

ちょっぴりうらやましいけど、それはそれできっと、うっとおしい思いをすることも多々あるんだろうな〜〜

<注>
写真の女の子たちの顔が白塗りなのは、「タナカ」というミャンマー独自の化粧をしているためです。

お隣の国でも色々違う、ミャンマー人とタイ人

前回の日記で登場した、バガンの宿のスタッフ・ジョウさん。

そのジョウさんと、いろいろとおしゃべりをしていたとき、以前日本人女性とお付き合いをしていたという、友人のミャンマー人男性の話を聞いた。

その男性は、 女性に付いていって日本に引っ越したけど、1年ぐらいで別れて一人でミャンマーに戻ってしまったらしい。
理由は、その女性が、他の男性たちと遊びにいくのをやめなかったから、とのこと。
と言っても浮気ではなく、仕事関係や普通の友達と、複数で飲みに行ってただけらしいんだけど。
ミャンマー人男性にとっては、それすら耐えがたかったみたい。

ミャンマーの人たちは、恋人がいたら、たとえ二人きりじゃなくても他の異性と遊びに行ってはいけないと考えている人が多いらしい。
ならきっと私も、ミャンマー人男性からすればアウトなんだろうな〜。(^◇^;)
男友達と遊びに行くのは当然な上に、こうやって好き勝手にひとりで異国を旅したりしてるし。
文化が違いすぎる国同士の国際恋愛は、やっぱり難しいのかも。

一方で私が今住んでいるタイは、こと男女関係に関しては、むしろ日本よりも開放的のように感じる。
浮気や不倫の話も普通によく聞くし、ナンパも多い。男女とも積極的な感じ。
同じ仏教国でお隣同士の国なのに、町並みも似ているのに、なぜこうも違うものなのかな〜。

そういえば、ミャンマー人は、あいさつのときにワイをしない。
ワイとは、タイ人がよくやっている、合掌のポーズ。ミャンマーでも絶対やるだろうと思ってたのに。
でも、たしかインドではやってるよね?
インドとタイの間にあるミャンマーではやらないというのが、すごく不思議だ。

タイとミャンマー。
そういえば、言葉も文字も全然違うし。顔立ちも、微妙にちょっと違う気がする。
タイ人の友達は、ミャンマーのことを「タイの敵よ!」って言ってたし。(※昔戦争をしていたから)
お隣同士で同じ宗教でも、民族の系統は結構違っているのかもしれない。

※ちなみに写真は、記事とはやや無関係な、バガンの人々の写真です。

ミャンマー独特の化粧法、タナカ [ミャンマー・バガン]

バガンに住むミャンマー女性や子供の多くは、頬や鼻筋を真っ白な何かで塗りたくっている。

これは、タナカと呼ばれるミャンマー独特の化粧法。

タナカは、木の樹皮をすりおろした粉で、水に溶いて顔に塗る。
肌に優しく、日焼けから守ってくれるらしい。

木の状態で市場などで売られているようだけど、粉の状態で製品化されているものもあり、タナカ化粧品のテレビCMも、目にしたことがある。
それにしても「タナカ」って……日本人には親近感がわく名前だなー。

写真はどれもバガンで撮ったものだけど、ヤンゴンのような都会でも、タナカ人気は根強い。
オシャレに気を使っていそうな若い女性は、さすがに普通の化粧をしている人が多かったけど、タナカで化粧している年配の女性や子供を、ヤンゴンでもよく見かけた。

普通のファンデーションにも、紫外線を防ぐ機能はあるわけだけど。
それにタナカって、元の顔をより良く見せる役割は果たしていないし。
それでも、ミャンマーの女性は、伝統的なタナカの方がお気に入りらしい。
単に安いから、っていうのもあるかもしれないけど。

ミャンマー人は、男性にしても、ジーンズより民族衣装のロンジーをはいている人の方が多い。
ガムじゃなくて昔ながらの噛みタバコをかんで、口の中を真っ赤にしていたり。
外国から入ってくるものを何でもかんでも取り入れるんじゃ無く、 伝統的なものをすごく大切にしているんだなー、という印象を受けた。

バガンの町の風景[ミャンマー・バガン]

バガンの遺跡群があるエリアは、「オールドバガン」と呼ばれ、考古学保護区に指定されている。

このエリア内には、ホテルやお店はほとんど見かけない。民家もほとんどない。

そのため、観光客は遺跡内ではなく、周辺の集落に滞在することになる。
私は、「ニャンウー」という地域に滞在した。
ここは本当に、時の流れが止まったようなところだった。

中心地でも、道路はアスファルトで舗装されておらず、 砂の地面。
トラックやバイクは多かったけど、普通の乗用車はほとんど見かけない。
人々は、馬、水牛、または人力を駆使して荷物を運ぶ。
夕方になると、たくさんの人々が川で入浴をする。

半世紀くらい前のタイでも、こんな感じの暮らしをしていたのかなー、という印象。
タイとミャンマーは隣同士なのに、本当に大きく違う。

一方で、観光客が多いため、現代風のレストランやホテルもチラホラ見かけた。
また、レストランによっては、「Wi-Fi無料」の看板も……町の風景とのギャップがすごい。
電化製品を売っている店なんて見かけなかったけど、携帯電話を持っている人もわりと多かった。

どうでもいい話を思い出したけど、アフリカのマサイ族は、今でも昔ながらの暮らしを続けているけど、携帯電話やスマホは持っているらしい。(※)

インターネットや携帯電話って、不思議な存在だと思う。

(※)参考↓
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO39222170R00C12A3000000/